受付でいきなり。
「決まったんですけどね。明後日集合で。でも、やっぱり私、茨城に行きたいと思って悩んでるんです」
「何で急に茨城?」「宇宙を感じられるじゃないですか」「宇宙?」「科学者もいっぱいいそうだし。宇宙に近い感じで」「何で茨城が宇宙に近い?」「つくばがあって。」「つくば宇宙センター??そもそも宇宙って??」
???
一体何の会話かと申しますと・・・
先日、就労面接を受けに来たというゲストが。近県の工場で住みこみ就労をしてお金を貯め、それを元にやりたいことがあるとのこと。決まればいいねと話していたのがつい先日。面接が終わってリターンしてきてくれたんです。
彼女、驚くなかれ30歳。20代を病気でほぼ不意にしてしまい、最近やっと普通に自由に生活ができるようになったらしく、「普通の人が20代でやったこと、感じたことが全然出来てない・・・もう、やりたいことがたくさんあり過ぎて、選択肢もあり過ぎて。でも選ぶことが苦手。何だか時間もないって思って、焦ってしまう」
その夜、あれこれ悩んだ彼女が出した結論は「とりあえずこっちでこのまま就労。で、茨城へ一度遊びに(偵察に)行って、気に入ったら茨城に引っ越す(茨城での就労)ことにする」でした。話を聞いていた私も、無難で常識的な考えに賛成。
いろいろ話してくれる彼女につられてすっかり言いたいことを言えるようになった私は、「けど、宇宙を感じるつくばで働くって・・・小学生みたいなことを~」なんて。
そして翌朝。彼女の選択に対し、彼女の友人がメールで「妥協するの??」と言って来たらしく、その事で決心が再度揺れ揺れ。私の方はその彼女の「気持ちの揺れ揺れ具合」に、再度びっくり。
そんなに心揺れる彼女を見て思わず「行っちゃえ行っちゃえ!後悔したとしてもやりたいことをして納得した方がいいんじゃない」と、前夜の意見を翻し・・・言ってしまいました。
30歳にして「宇宙を感じるつくば」選択。私にはよくわからない独特な感性の彼女。でも、行きたい、やりたい、の気持ちを阻止しなければならない状況は彼女には無い。じゃあ、行くしかないんじゃないか。
「茨城までの高速バス、直通ある?」「茨城・・・県庁所在地って何処だったっけ?」「確か、神戸からLCCも飛んでたはず」「とりあえず東京までの高速バスがいいかも」
この彼女と私の変わり身、こわーい。
突っ込みどころ満載の彼女。多少どころか大量の不安材料を抱えながら夜行バスに乗ることにした彼女。
「宇宙を感じるつくば」での後は「バンコク(タイ)での音楽活動」(!?)が控えている彼女。もう、私は楽しみで仕方がありません。追跡調査が必要ですね。
応援したくなる私は無責任なんでしょうか。
この記事へのコメントはありません。